“毒ガス”と“ウサギ”と“海ホタル”。大久野島の雰囲気が鳥肌もの。

どうもときパパです。

自然のうさぎに出会える島として有名な大久野島に行ってきました。

火炎放射器で焼かれた毒ガス施設。そこに生息する可愛らしいうさぎ。夜は自然の神秘を感じる海ほたる鑑賞会。

光と影、陰と陽。戦争の恐ろしさと、平和の有難さ。

戦争という言葉が理解できるようになったお子様を是非連れて行ってあげてほしい。

そんな島でした。

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大久野島のウサギと毒ガス施設と天空の城ラピュタ

大久野島は、自然のウサギに出会えると人気の島。

広島県は竹原市に属する瀬戸内海の島です。

本州からおよそ3キロメートルの距離に位置して船で15分程で行くことが出来る島。
そして、大久野島のもう一つの顔、それが島全体が毒ガス施設だったという事実。
昭和初期の太平洋戦争時代に陸軍の重要施設として秘匿にされ、“地図から消された島”として扱われていました。

まるで、天空の城ラピュタを思い出させる廃れた建物。

大久野島にはこういった廃墟が点在しています。

こういった歴史を感じさせてくれる毒ガス施設と可愛らしいウサギ。

陰と陽が人気の島です。

特に、戦争を理解できるようになったお子様なら、なにか感じ取ることがあるかもしれません。

大久野島へ持っていく、ウサギのエサの種類と量

大久野島に行くなら絶対にもっていくべきもの。それが
  • ウサギの餌(人参・リンゴ・キャベツ等)
  • カモメのエサ(パン等)
特に、ウサギのエサは忘れずに持っていこう。島内では売ってないよ。
生き物とのふれあいが、日頃つかれた体を癒してくれます。
うさぎのエサである“ニンジン”はスティック状に。“リンゴ”“キャベツ”は、細かく切って。
量は、1日子供1人でニンジン3本程度あれば十分かと。
特に昼過ぎに大久野島に訪れる予定の場合は注意が必要。
先客にエサをたらふく貰って、ウサギがお腹いっぱいになってたなんて事も。
多めに持って行ってあげきれなかった野菜の放置が、近年問題になってる模様。
エサが余った場合は、持って帰る事を忘れずに。
カモメのエサのパンは、ロールパン1つぐらいを目安にどうぞ。

大久野島への行き方

うさぎ島への玄関口、忠海港(ただのうみこう)の駐車場状況

大久野島へは、うさぎ島への玄関口である忠海港を利用します。

JR忠海駅ちかくにある港で、第一駐車場と第二駐車場、さらに混雑時は仮設駐車場もあります。
出来れば港前の第一駐車場に止めたい所。
因みに当日の第一駐車場の空き状況は、朝7時の時点で残り10台程度。
日によっても違うので参考程度ですが、7時くらいに到着たいところ。
なお、駐車場は全て無料で利用することが可能。有難い。

忠海港(ただのうみこう)の切符売り場と土産売り場

切符売り場は、写真のおしゃれな建物の中。

因みにこの建物の中では

切符の他にもウサギのお土産が数多く並べられています。

大久野島のお土産は、帰りの手荷物をギリギリまで少なくする為にもこちらで購入することをおススメ。

出発前の出航時間までこちらで時間をつぶして、目星を付けておいても良いかもしれませんね。

また、ウサギのエサのペレットも販売中。忘れた人はここで買っていこう。

忠海港(ただのうみこう)の出港時間

大体1時間に1本程の出港。ゆとりをもって行動しよう。

詳しい時刻表はコチラから

休暇村客船の料金

休暇村客船の大久野島までの料金は、大人360円、子供180円。

さらに、客船への料金として、写真のキャリーケースは別途120円かかるので注意が必要。

さらにキャリーケースは島内のホテルでは使用禁止。手で持てるだけの荷物で行った方が良かったと反省。

詳しい料金表もコチラから

休暇村客船内での楽しみ方

忠海港を出発したら、客船の後ろの甲板に出てみよう。
そこには、休暇村客船を追いかけるカモメの姿が。
持ってきたカモメのエサのパン等を小さくちぎって投げると、空中でキャッチしてくれる。
これがなかなか楽しい。そして難しい。
酔いやすい人なんかは、こういった事で気分を紛らわすことも大切よ。

大久野島を一周してみよう

大久野島についたら早速、持ってきたエサをうさぎにあげながら、島内を一周してみよう。
ということで、ここからは、大久野島一周の様子を写真付きで紹介。

大久野島は、坂道や山道等もありますが一周3.3キロメートルの小さな島。

でも、小さいと侮るなかれ。

持ってきたウサギのエサを片手に歩いてると、人懐っこいかわいいウサギ達が駆け寄ってきてくれます。

また、色んなは毒ガス施設も見学できて、楽しみ方は無限大。

我が家は、8歳児と4歳児の4人家族。それで、およそ3時間近くかかりました。

大久野島レンタルサイクル

因みに島内は自転車で回る事も可能。

電動自転車か普通自転車、好きな方を2時間制でどうぞスタイル。

電動自転車26インチが800円(宿泊する人は600円)

普通自転車24.2インチが600円(宿泊する人は400円)

普通自転車は補助輪の有無を選択可能でチャイルドシート希望もOKとの事。

追い越し禁止ゾーンや、降車ゾーンなどがあるので交通ルールを守って安全運転でどうぞ。

間違ってもウサギをひいたりしちゃだめよ。

また、急な上り坂もあるので、普通自転車を選択する場合は、ある程度覚悟も必要。

残念ながら車での一周は不可となっている。

うさぎ餌やりの注意点

まずは、うさぎのエサやりの注意点から。
うさぎを追いかけまわしたり抱っこしたり、また口もとに手をやることもNG。
道路や道路脇。玄関前でのエサやりはNG。お菓子やパン等食べられないものをあげることもNG。
ゴミのポイ捨は当然NG。ウサギの持ち込みや持ち出しNG
以上の事をまもってどうぞ。

うさぎの耳の形をした収音器

こちらはウサギの耳の形をした360度回転型の集音器。
好きな方向に回すと、波の音や風の音。船や車の音など色んな音を聞くことが出来る。
敵を早く発見するために発達したうさぎの耳を疑似体験。

大久野島毒ガス障害死没者慰霊碑

化学兵器は作る側にも多大なる悲劇をもたらす。
事情を知らされることなく労働していた人々は、仕事をやめた後も呼吸器などの障害により苦しんだそうな。
死没者は千名を超える。

三軒家毒ガス貯蔵庫後

猛毒で皮膚がただれる、びらん性毒ガス『イペリット』が貯蔵されていた場所。
10トン入る大きなタンクがそれぞれの部屋の台座の上にセット。
管を使って工場から直接タンクに毒液が送り込まれていた。

北部砲台跡

日露戦争前の1902年に設置された砲台跡。
大久野島島内には、北部・中部・南部の3か所に砲台が設置され、合計22門の大砲が置かれていた。
陸軍の重要施設だったことがわかる。

発電所跡

大久野島で毒ガスを作っていた時期に使用していた発電所跡。
ディーゼル発電機が8基設置され重油を燃料に、島内の電力を賄っていたそうな。
また、終戦間際は「ふ号作戦」に使用されていた風船爆弾の製造場所としても使われて、女学生が風船を膨らましてた場所でもある。
天空の城ラピュタを思い起こさせる雰囲気を醸し出している。

長浦毒ガス貯蔵庫後

ひときわ多くのウサギたちがいた長浦毒ガス貯蔵庫跡。
毒ガスの年間生産量は多い時に1500トンに及び、総生産量は6616トン。
終戦後、火炎放射器で焼かれた為、コンクリート内部は黒く焼け焦げていて、当時の凄まじさを物語っています。

芸予要塞時代の桟橋

1897年に建設が開始された瀬戸内海の忠海海峡と来島海峡の線に設置された芸予要塞時代(1902年~1924年)の桟橋。
しかし、本土からよく見えるこの桟橋は、極秘に物事を進める上では不都合。
毒ガス製造時代である太平洋戦争時は、毒ガス工場の秘密を守る為に使用されず、他の桟橋を使用していたそうな。

南部照明所跡

こちらも芸予要塞時代にサーチライトがおかれていた場所。
当時のサーチライトは照明到着距離約6キロメートルといわれています。
大久野島北部にも同様の照明所後がある。

医務室跡

医務室があった広場。
当初は診療所程度だったものが、1937年頃に入院病棟が建てられ、本格的な病院になっていったそうな。
看板によると、毒ガス治療室なるものもあった模様。

陶磁器製毒ガス製造器具展示場

実際に使われていた陶磁器製の毒ガス製造器具。
看板にはこの器具の使い方の説明が書かれている。

大久野島毒ガス資料館

当時の様子がわかる資料館。

子供がもう少し大きくなったら、内部にも連れて行ってあげたい。

大久野島での遊び方、海水浴場

ここからは、大久野島のウサギ・毒ガス施設以外の楽しみ方をご紹介。

まずは、海水浴。

わざわざ海を渡って海水浴を楽しみに来る人は少ないため、広々と楽しむことが出来る海水浴場。

利用者は宿泊者くらい??

昼過ぎになると写真左に向かって流れが強くなってたので、少し危険。必ずぶいの中で泳ぐようにしよう。

朝イチの写真と見比べると、海岸に打ち上げられていたゴミも全て沖に流されたのが分かる。

子供二人と遊んでたらいつの間にかブイ近くまで流されてて少し焦った。

更衣室やシャワーやトイレは完備。シャワーは200円かかります。足洗い場もあるのでそちらを利用すれば無料。

プール

瀬戸内海を一望できるプール施設。

ホテル宿泊者は無料で利用が可能。ビジターは400円。

利用者も少なく、広々と使うことが出来る。

また、ツバメがプールに落ちた虫を捕まえて飛んでくるのでちょっと面白い。

太陽がサンサンと照り付けるので日焼け止めは忘れずに塗ろう。

浮き輪やビーチボール等は無料で借りる事が出来る。

出来るだけ荷物を少なくしたい親としては有難いね。

スナック菓子も販売。

テニスコートとゲートボール場

オムニコートとハードコート合わせて11面あるテニスコート。

春や秋なんかはこちらで遊んでも楽しそう。

そして、

ゲートボール場もあり。

夜は花火

夜は、ホテルの前にある指定場所で花火を行う事も可能。

柵に囲まれているので、ウサギが近づいてきてしまう心配はない。

また、バケツや水はホテルの方が用意してくれるのでありがたい。

さらに、バケツと一緒に花火の燃えカスも返却可能と至れり尽くせり。

終わったらバケツにゴミを残さず入れてホテルの方に返却しよう。

間違っても放置しないように。ウサギが侵入して食べちゃうかもよ。

ホテルにマッチは無かったので、花火をやりたい人はチャッカマンとロウソクを持っていこう。

休暇村 大久野島に泊る

大久野島に泊る方法は、ホテルかキャンプ場かの2通り。
豪華なバイキングに舌鼓を打つか、満点の星空の下で過ごすか。どちらも楽しい1日になりそう。
まずは、ホテルの写真から。港に着いたら
ホテルまでは直通バスが出てるので利用してもOK。
けど、歩いても10分そこそこの距離なので、歩ける人は歩くことをおすすめ。
出迎えてくれたウサギにエサをあげながら、ホテルまで歩くのも楽しい。

ハロ(日暈ひがさ)・環水平アークが同時出現

写真は横向きに掲載しているが、太陽の周りに一周。その下にもう一つ。
当日は二つの虹が出迎えてくれた。徒歩ならではの発見かもしれない。
因みにこの虹はそれぞれ、ハロもしくは日暈(ひがさ)・環水平アークというらしい。太陽の周りを囲ってるのがハロもしくは日暈(ひがさ)。その下が環水平アーク。
環水平アーク自体、概ね1年に数回程度観測出来る確率だそうなので、2つ同時に見えるのはラッキーだった。絶景。

巣穴から出てくるウサギ

巣穴から顔を出したウサギにエサをあげる事も出来る。巣穴はどれくらいの長さあるのだろうか?
因みに、ホテル前のウサギより道中のウサギの方がエサの食いつきが良い。
大半の人がバスでホテルまで行って、ホテル前のウサギにエサをあげるから当然と言えば当然。
どうせなら、腹ペコウサギにエサあげようよ。
これも徒歩ならではの体験。

休暇村 大久野島の客室

客室の写真。
普通の和室ですが、ふすまを開ければホテル前の広場が一望できる。
朝は山から下りてきたウサギが見れてちょっと幸せな気分になれる。

休暇村 大久野島のバイキング

朝食と夕食共にバイキング。
広島蠣や広島牛が食べ放題。そして、瀬戸内海で採れた魚の刺身が美味しかった。プリップリ。
ホテルに泊まるメリットの1つはこの料理だと思う。
今まで利用してきたバイキングでも上位に入る美味しさでした。

ウミホタル鑑賞会

ホテルに泊まるもう一つのメリットがこちら。ウミホタルの鑑賞会。

夜になるとホテル前でウミホタルの観察をすることが出来ます。

まるでカレーライスの様なウミホタル。

ホテルの方が、鑑賞会当日の夕方に罠を仕掛けてウミホタルを採取。

採取したウミホタルを、雨の日はホテル前で観察。

晴れてる日は、実際に罠が仕掛けてある桟橋まで行って、罠の引き上げから観察。

写真は、晴れてる日にウミホタルを海に帰した時の様子。

水面にたたきつけられたウミホタルが、水面を青色に染め上げる。

少しの間青く光り続けてた海は、押し寄せる波に飲み込まれ元の暗闇に戻る。感動。

ウミホタルは、晴れでも雨でもどちらでも、実際に触る事が可能。

3ミリ程度のプニプニした甲殻類のウミホタルが、手で触ると青く光る様子が体験できる。

因みにこの青い光は、ウミホタル自体が光ってるわけではなく、ウミホタルが対外に放出したルシフェリンが光ってるそう。

ときパパも初体験でちょっと感動。

キャンプ場に泊る

キャンプ場の場合は、車をキャンプ場近くまで乗り付ける事が可能。
ただし、その場合は船で車を運ぶ為料金として一般車で片道2030円。往復で4060円が必要なので注意しよう。
詳しくはコチラから
キャンプ場を見た感想としては、地面が平行で芝生なので過ごしやすそう。
目の前に広がる瀬戸内海で釣りを楽しみ、夜は釣れた魚を食べながら満点の星空を楽しむ。
通常よりも色々と値段がかかるキャンプになりそうですが、その分利用者も少なくて静かそう。
一度は泊ってみたいキャンプ場です。
因みにここのキャンプ場のおしゃれサイトを予約すると、ホテルでのビュッフェも楽しむことが出来る。
女子会なんかしたら盛り上がりそう。

まとめ

太平洋戦争時代は毒ガスという恐ろしい兵器が作られていた大久野島。

今では人懐っこいウサギがいたるところに生息している平和な島。

夜はウミホタルに満点の星が輝く島。

いくつもの顔を持った大久野島は、子連れ旅行として最適な場所でした。

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